お遍路とは、祈願の目的で、四国の弘法大師空海の霊場八十八箇所を巡り歩くことをいいます。一番札所霊山寺から順番にまわって、最後の大窪寺が八十八札所になっています。最後までまわると、結願、満願といいます。
八十八ケ所の霊場は人間の煩悩の数から来ているとも、男42歳、女33歳、子ども13歳という厄年の合計の数字から来ているとも言われています。菅笠に書かれている「同行二人」の文字は、弘法大師と二人旅という意味で、一人旅でも心の支えになるようにという意味があります。
道中には「お接待」という習慣があり、地元の人が一晩の宿や食事を提供してくれる場合があります。
接待は遍路に対する布施行で、自分の代わりに参拝してもらうことで、功徳を積むことができるとされています。
接待を受ける際には、「南無大師遍照金剛」という宝号を三度唱えて、納札を手渡すようにします。